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  • 東京OLアフリカへー さちこ730日放浪記:1/65 東京OLアフリカへー さちこ730日放浪記

    東京OLアフリカへー さちこ730日放浪記

    東京でIT営業を約3年やった後、思い立って退職し青年海外協力隊に参加! 2016年-2018年アフリカのマラウイで、コミュニティ開発の職種で活動中。 アフリカの温かい心(Warm Heart of Africa)と言われるマラウイでの、収入向上活動やアフリカ日常生活等を綴ります。

    第一希望のIT営業を約3年で辞め、2016年1月-2018年1月 青年海外協力隊としてアフリカ マラウイで活動中。(平成27年度3次隊、コミュニティ開発)
    マラウイでは村起こしの一環で小規模組合に対し、ビジネス支援を主にする予定。好きなものは、バックパッカーとヨガとミスチル♪(バックパッカー歴8年、18か国)
    Afri-Quest.com(http://afri-quest.com/archives/category/writers/sachiko-hara),The Povertist-途上国の貧困と開発を深堀するオンラインマガジン-(http://www.povertist.com/ja/author/sachiko-hara/)で現地ライターもやっています!
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    マズカバンジー!(マラウイの共通語チェワ語で"How are you?")

    活動の締めくくりともいえる、第二回映画祭を開催しましたー!


    大きなスクリーンに触れたことがない、コタコタ中心街から離れたローカルに住んでいる子供達。

    「彼らの視野を広げる機会を作ろう!」ということで、いつも一緒に活動しているYouth Organizationのマラウイ人の若者達と一緒にイベントを開きました~。

    ポスターを村中に張って宣伝

    午前・午後と総勢2-300人の村人たちと19人の日本人の方が参加してくれた!(ありがたい)
    今日は活動の一環として映画祭の企画から当日までの全貌をおつたえしまーす!

    「アフリカ・マラウイの村奥地で企画をするとこうなる!」という話です。笑
    途上国でのイベント開催は何が大変か、分かるかもしれません~~


    □映画祭をひらこう!

    IMG_7072 (2)

    「映画祭やろうよ~!」

    こういい始めたのは、他の青年海外協力隊員との会話がきっかけ。

    「村で大きなスクリーンを使って、子供たちにみてもらいたいね~」

    仲の良かった彼女たちと、まずは彼女の村で開催。
    沢山の人が集まってくれました♪


    その後、私の村でも開催することに。

    去年2016年12月、そして今回2017年11月の2回開催しましたー


    映画祭は、村で教会を貸し切り、大きなスクリーンで映画をみるプロジェクト!
    日本文化を紹介したり、手洗い講座(仮予定)を開いたり、伝統ダンス グレワンクールを招待したり。村挙げてのおおきなイベント。

    映画だけじゃなく日本文化など、日常では触れないものをみてもらうことで、
    村の子供達(大人たちも)の視野が広がればいいなーと思っています。


    □村でイベントを開催する大変なこと3点


    映画祭開催は、実は今回が2回目。

    一度やったこともあって、今回はストレスなしで、気軽に開催できました。
    でも、去年の準備はほんとーに大変でした。

    最後の1週間から怒涛の追い上げ。
    そして、開催が終わった次の日に、疲れすぎて熱を出すというオチ。一日中寝込みました。笑


    何が大変だったのかなーと思いだしてみると・・


    (1)なんでも「オサダンダウラ!(大丈夫だよ!)」っていう
    心配しないのがマラウイの文化。
    たまにはとっても頼りになるこの言葉ですが、イベントを企画するとなると話は別。


      私「マイクを貸し出してくれる家見つかった?」
      村人「まだ見つかってないけどオサダンダウラ!」


      私「貸し出してくれる会場のオーナーさんと連絡取れた?」
      村人「取れてないけど、オサダンダウラ!」


    この「オサダンダウラ」は信用してたら、本当にひどい目にあいます。笑

    こんな返事が返ってきたら、
    「本当に大丈夫なの?オーナーさんはどこにいるの?!いつ連絡取れるの?!この日までに会場決まらないとやばいよ!?」

    と少し圧迫ぎみに返答するのがベター。笑



    たとえば、今回は当日に「貸し出しとくね!」って言ってくれてたマイクが届いておらず、

      村人「さちこが持ってくるもんだと思ってた・・・!」
      私「なんじゃそら!」

    ということで、当日にマイクを捜しにいくことになり、開催が2時間遅れました。笑
    (遅れてもみんな気にしないのが、マラウイのいいところ笑)

    実際に一緒にいって動くのが良しです。
    それか、オサダンダウラを期待せずに信じて、一応代替案を考えておくのがいいかも。



    (2)すべての仕組みが日本と異なる
    違う国なので当たり前ですが、すべての仕組みとルールが日本と違います。
    違うにしても、違いの振れ幅が大きい。予想ができない。

    例えば、日本でイベントの会場用意は、
    貸し会議場に連絡してみたり、コテージを借りたりするのが一般的ですよね。


    でも、マラウイにはそんなサービスがない。
    村でイベントを開くとなると、小学校の校長先生に小学校を貸してもらうか、
    教会のオーナーに教会を貸してもらうかくらいの選択肢しかありません。


    会場を借りるときは、
    オーナーがどこにいるか分からないので、現地の人に手伝ってもらって、一緒に説得しに行く。

    また、オーナーに連絡を取るといっても、「連絡を取る」手段がありません。
    携帯電話をもっていないか、携帯をもっていても家に忘れていることが多い・・


    なので、今回はいろいろなオーナーの人の家に行って、直接話すを3日間続けました。笑
    (会場の責任者が何人もいるから、あっちいって、こっちいってとたらい回しにされた。笑)


    これをするにはこれ・・、と前もって準備できないのが大変。


    (3)いろんなものが壊れている
    音響システム、会場、電気対策にジェネレーターとバッテリーをやっと貸し出せた・・!
    と思ったら、ほとんどの機械が壊れている。

    こんなことがざらです。


    たとえば、スピーカー。
    貸し出したときは音が全然流れなかったので、その後に持ちぬしに修理してもらいました。


    たとえば、会場。
    ぼろぼろでこうもりのフンが落ちている汚い会場を貸し出せたのは、
    なんと映画祭の前日!


    IMG_1776
    映画祭の会場。こうもりのフンだらけ。


    時間がなかったので当日の朝早く集まって、会場をきれいにするしかありませんでした。
    借りたものは壊れていること前提で、早めに貸し出し・チェックしましょう!w





    いろいろ大変さはありますが、去年同じ映画祭を準備したときに比べると、
    圧倒~~~的に今年の方が楽でした!


    それは、

    ①マラウイの文化がなんとなくわかっていたから
    ②信頼できる村人がいたから
    ③ここまでは村人任せでいいけど、この重要なポイントは私自身でバックアップを用意しとかなきゃ、というボーダーが分かったから


    何事も経験ですね~




    □映画祭の全貌!
    ついに当日!
    映画祭はこんなスケジュールで開催

       8:30-9:00   お偉いさんのスピーチ
       9:00-9:10    映画祭説明のショートムービー
       9:10-9:30    映画①(アリとキリギリス)
       9:30-10:00 日本文化紹介① (日本の四季・食べ物・宗教など)
      10:00-10:20 映画②(3匹のこぶた)
      10:20-10:50 日本文化紹介②(日本の挨拶・日本語など)
      10:50-11:10  映画③(他の国の協力隊員からもらったスペシャルムービー)
      11:10-11:40  手洗い講座
      11:40-12:00  ドリームキャンププロジェクト・日本に留学できたマラウイ人のアドバイスビデオ上映
      12:00-12:40 日本ダンス(ソーラン節)紹介
      12:40-13:40 お昼ご飯
      13:40-14:40 世界遺産グレワンクール、コタコタ伝統ダンス カナダ、カンフーショー
      14:40-16:00 サッカー試合



    映画は、三匹のこぶたとアリとキリギリス、千と千尋の神隠し、
    そしてほかの国で同じような映画祭プロジェクトを行っている協力隊員にもらったビデオを上映。

    IMG_1871
    映画を真剣に見てくれる子供達・・・

    終わった後に、事前打ち合わせもしていないのに、
    村人が「何をこの映画から学んだの?」という質問を会場にしてくれました。

    会場に来てた女の子「三匹のこぶたを見て、未来を考え、一生懸命働くのが大切だと思った。」

    グッジョブ、マックス!( ^ω^ )


    映画は学ぶためにみるってことが分かってるんだな~、としみじみしました。(嬉し涙)

    日本文化紹介。
    日本の食べ物や四季から挨拶の仕方まで。

    皆で日本のお辞儀を練習したり。

    日本人の方にソーラン節を踊ってもらったり、世界に一つだけの花をみんなで歌ったり。
    初めての日本の踊りを見る子供達は目が点に(O_O)なってました。笑



    手洗い講座。
    なぜ手を洗う必要があるのか。いつ洗うのか。どうやって洗うのか。
    看護師をしている隊員が紹介してくれました!
    子供たちは一生懸命に手洗いの仕方をまねしてくれました。



    いろいろ終わって、午後からはグラウンドへ!
    世界遺産マラウイの伝統ダンスであるグレワンクール
    迫力がすごい。

    コタコタの伝統ダンス カナダ
    鉄板と金具だけで、愉快な音楽を奏でます。

    カンフーショー
    どこで習ったんだろ?(中国映画の影響?)

    そして日本人含めみんなでサッカー対決!
    マラウイ人の身体能力がすごすぎて、マラウイ人チームが勝ちました。笑
    色々あった映画祭。
    でも、「楽しかった!」の一言に尽きます。


    こんなイベントを開けるのは、やる気のある村人たちのおかげ。
    村人たちが全面協力して、村のためを思って活動してくれているから。

    IMG_1010
    やる気に溢れて、しっかりもののYouthプロジェクトリーダー
    2年間でいっぱいお世話になったなあ


    私が支援しているYouth Organizationの活動は、去年からだんだん盛り上がっていて、
    だんだんほかの村人にもその熱気が波及してきたように感じます。

    彼らは村を変えてくれるかもしれない…!という期待。



    彼らが村を変えて、いつか村から大学に海外に飛び立つ人がでてくればいいな!
    そしてその人が村に帰ってきて、村を変える運動してくれたらいいな!


    私たち外部者ができることは本当に少ないですが、
    大海原に一滴でも、やろうと思えば、できる幅は広い気がします。


    人を地域を変えるって、短期では結果は出ないですが、一歩ずつが大事。
    協力隊が終わって2年後、また村に遊びにきたいなあ。

    マズカバンジー!(マラウイの共通語チェワ語で"How are you?")

    今日はマラウイの若者たちのお話。

    先日、mHubと呼ばれる団体の場所で、サイエンスエキスポが開かれました。
    ちなみに・・mHubはマラウイが抱える社会問題解決のためのテクノロジーを提供するやる気とモチベーションにあふれたITの企業家たちのコミュニケーションの場所。
    "mHub is a vibrant community of IT enthusiasts who have the passion and motivation to provide
    technology solutions to the challenges we face as a country"

    mHub - Open Technology Space

    エキスポの名前は「Africa Sicence week」

    ルワンダ、セネガルなどアフリカ13カ国で行われた、サイエンスに特化したイベント。
    ソフトウエア・ハードウエアを利用した新ビジネスの企画や、ICT分野で活躍する人の講演会、
    子供向けプログラミング教室などなど。

    Googleやジョンソンアンドジョンソンなどがスポンサーとして行われました。



    Africa Science Week

    ちなみにマラウイでは6月27日-30日の4日間で行われたのは、こんな内容

     6月27日:クリエイティブシンキングとワークショップデザイン
     6月28日:女性のためのデジタルスキル
     6月29日:ハードウェアプログラムのテクノロジーの発見
     6月30日:サイエンスとエンジニアのフェスティバル


    □マラウイでハッカソン!若者たちが考えたアイディアはこれ!
    活動の関係もあって、わたしが参加できたのは"6月29日:ハードウェアプログラムのテクノロジーの発見"の一日だけでしたが、その内容はとても面白いものでした!

    参加者は様々。
    大学生から、中卒だけどICT系のビジネスをしている人、留学生など。

    みな洗練されてて、教養があり、グループワークもプレゼンも日本の大学生みたいでした。
    村の人とは全く違った人材が集まってる様子でした。


    テーマは「ハードウェア分野での新ビジネスを生み出すには」
    新しいビジネスの考え方についてのプレゼンが行われました。

    その後、グループに分かれて、新ビジネスを考えました。

    [お題 : 未来のハードウェア]
    ・2030年のマラウイ。農業、医療、交通の3分野のどれかに関連する、
    社会問題を解決するハードウェアを使った新ビジネスを考えよ!

    こんなお題で、1時間のグループワークがスタート。
    グループ6組、各グループ4-5人に別れ、話し合い。

    わたしも声かけてもらって、グループに入れてもらいましたw
    1年半ぶりのグループワークにドキドキ…笑

    わたしのグループも含めて、出てきた新ビジネスのアイディアをご紹介しまーす!
    現地に住んでいる人ならでは、の面白いアイディアが沢山ありましたよ~。


    ①交通事故を減らす魔法のチップ
    IMG_6495
    わたしのチームは、「交通」分野をすることに決定〜。
    交通といっても、マラウイの交通問題はかなり幅広い。

      道路がボロボロ、車体もボロボロ、ドライバーの安全意識がかけすぎ、スピード出しすぎ、
      公共交通機関の制度が整ってない、詰め込めるだけ乗客と荷物を詰め込んじゃう…

    最近出会った交通事故。路上でバスガス爆発してました
    (無事、乗客は避難したので、被害者は0だったらしい)
    現在でも交通事故が多いのに、マラウイは人口が急増中。
    このままでは将来、交通事故や交通渋滞が国を挙げた大問題になることは避けられません。

    そんな背景もあり、テーマは交通に。
    交通の問題を話し合ってる中で、「交通事故への対処」に絞られてきました。

    実はマラウイ、事故が起きたときに救急車・消防車・事故処理車・警察を呼べるシステムがないんです。
    事故が起きたら、近くを通りかかった人が助け、
    彼らが通りかかったミニバスや車を使って病院へ運びます。

    事故した車は、そのまま数日放置されるか、
    ドライバーがずっと車のそばについて、どうにかできるまで待ちます。
    警察がどう事故処理するかについては謎です。(きっとなんの処理もされない)
    そんな文化だから、きっとモブジャスティスが起きるんでしょうね…

    そんな背景から、
    彼らが考えたアイディアは「RARチップで交通事故対策!」
    くるま

    ミニバスなどの公共交通機関を中心に、車に特別なチップを取り付けるというもの。
    このチップは、スピードメーター、ビデオカメラと連動しています。

    チップによってできること…
    ・事故が起きたときに、車に搭載されたこのチップからスピード、事故の映像などのデータが自動的に警察に送られ、事故処理に使われます。
    ・事故がおきたことを近くの病院に伝え、救急車を呼びます。またチップと連動した携帯のアプリケーションを通して、事故を家族に伝えます。
    ・事故が起きたときに、火事が発生したら自動的にドアが開きます
    ・スピード出しすぎのときにアラームがなり、運転者の安全意識を刺激します
    ・車のタイヤのコンディションを、車体の振動などで感知します(よくタイヤがパンクするので)

    チップが搭載された車は事前に警察のデータベースに登録されていて、どの車が事故を起こしたか一発でわかる、という仕組み。

    2030年にはマラウイの国内中でWifiが使える、という前提の技術…
    ですが、マラウイの事故が問題になってきた未来で使えそうなアイディアです!


    ②3Dプリンタで薬をプリント!
    2つ目のアイディアは女子チームから。
    マラウイの病院には薬の在庫切れ、という深刻な問題が国中であります。
    ある病院には在庫がいっぱいあるのに、隣町にはその薬はひとつもない…
    なんてこともしばしば。

    援助などで薬は提供され続けていますが、国の病院にまたがった在庫管理のシステムがない。(各病院では管理しているけれども)
    在庫システムがあっても、薬を届けるための物流システムがない(主にガソリン代がないという理由)

    そんな理由から、必要な薬が提供できないんです。

    そんな問題を解決しよう、と出てきた案がこれ!
    「3Dプリンタで薬をプリントしちゃおう!」というアイディア。
    3dぷりんた

     1)お医者さんが診察室のPCをつかって、必要な薬を処方します。
     2)そのデータが薬剤室のPCに渡り、3Dプリンタが自動的に薬を調合します。

    IMG_5952

     3)ベルトコンベアで薬が運ばれ、患者さんの手元に渡ります。

    足りないならその場で作ればいい!という画期的なアイディア。

    そもそも3Dプリンタには、「その場で自分の好きなものを作る」というコンセプトがあります。

    2030年ともなると、3Dプリンタで薬調合までできるようになってるかもしれません!


    ③高度な灌漑システム付き 植物工場!
    3つ目は農業がテーマ。
    農業はマラウイの基幹産業でありながら、様々な問題を抱えています。
    その一つが水不足。

    マラウイの雨季は12月-3月。
    その間に降る雨で、ほとんどすべての1年ぶんの農作物を作っています。

    つまり4月-11月の間は土地が遊んでいる状態。
    飢餓もあるし、1年に一回しか収入がないし、踏んだり蹴ったりの状況です。
    灌漑システムは、政府も農民も貧しいので、全然広がっていません。
    (2年間いて灌漑システムを使っている人みたことなし。)

    IMG_4905
    乾季の荒れ果てた農地

    そんな背景を踏まえて、考えられたアイディアは「灌漑システム付き植物工場」。
    ポンプ

    まずは畑に灌漑システムを設置。
    ソーラーパネルつきにポンプを設置し、太陽光発電の力を使って、いつでも水を組み上げられるようにします。

    そして灌漑システムとPCを繋ぎ、畑に設置したセンサーから温度・湿度・風力・太陽光量・発育状態などのデータを取れる状態にします。
    このデータを使って、灌漑システムに水がどれだけ補給されるか自動調節されるという仕組み。

    ソーラーパネルつきのポンプを設置した灌漑システムは、マラウイでも広まっていますが、
    植物工場さながらのセンサー付き灌漑システムはありません。

    一歩先に進んだ灌漑システムとして、農家さんの能力にかかわらず、
    農作物が収穫できるという優れもの!

    植物工場は先進国で近年使われていますし、実現可能性も高い。
    (実は前職で、植物工場を売っていました。笑)

    こういうの
    会津若松Akisaiやさい工場 : 富士通


    センサーで植物の状態を管理する、というのはすでに可能となっている技術です。

    あとはビジネスモデルをつくれば、このアイディアは実現するのでは!
    ポテンシャルを感じたとても面白いアイディアでした!!




    すべてのグループの発表が終わったあと、一番面白いアイディアのチームとして選ばれたのは…
    「②3Dプリンタで薬をプリント!」の女子チーム。


    ビジネスを始める上で、いかに現地を知ってるか、需要を抑えているか、はかなり大事だと思います。
    アフリカという日本と全く違う環境でビジネスをするなら、現地の若者を雇ってみるのはいかがですか?



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    マズカバンジー!(マラウイの共通語チェワ語で"
    How are you?")

     

    今日はマラウイの貧困家庭のお話。

     

    現在、世界銀行がファンド元となって、貧困削減政策の一環としてマラウイ国内全土を対象とした貧困家庭の実態調査を行っています。

    その名も「UBRデータコレクションプロジェクト」(正式名称 The Malawi Unified Beneficiary Registry -a Common Database for Social Support Programmes-

    このプロジェクトで面白いのが、タブレットとアプリケーションを使って農民にインタビューし、
    集めたデータを分析し、政府で活用するということ。

    インターネット普及率が9.30%(2015年現在、ITU - ICT Statistics)と言われるマラウイで、タブレットとデーターベースを利用する新しい取り組み。


     正式HPはこちら

    The Malawi Unfied Beneficiary Registry (UBR) - Strengthening the delivery of social support in Malawi

     

    オフィサーはタブレットを使いこなすことができているのか?
    オフィサーたちはこの新しい取り組みについてどう思っているのか?


    私の所属先がエクステンションワーカーとしてデータを集める仕事をしており、私も毎日彼らとともに貧困家庭を回っていました。

    私の任地での出来事に限られますが、ここ1か月半にわたる様子をレポートします!

     

    □国民半分が国際貧困ライン以下で暮らすマラウイ

    「世界最貧困」とうたわれるマラウイ。

    そんなマラウイにも、日本同様にお金持ちから貧しい人まで様々な層がいます。

     

    一番裕福な人はポルシェを乗り回し、日本の平均層よりも豊かな暮らしをしている一方、
    貧しい人は土と藁の家で出来た小屋のような家で、毎日の食べ物に困る暮らしをしています。

    生活実施調査の訪問で約30軒中で1番貧しかった家
    高齢者の女性が一人で住んでおり、中は土の床で出来ていた
    2


     国際貧困ラインを知っていますか?


    国際貧困ラインとは...

    世界銀行が定めた貧困層の割合を把握するために使用される指標。
    2015年10月以降、2011年の購買力平価(PPP)に基づき、国際貧困ラインを1日1.90ドルと設定されている。(2015年10月以前は、1日1.25ドル)


    世界の貧困率および貧困層の数
    貧困率 1990年:37.1% 2012年:12.7%
    貧困層の数 1990年:19億5800万人 2012年:8億9600万人
    (*2011年の購買力平価に基づき、国際貧困ラインを1日1.90ドルで計算)

    ご参考: 世界銀行-世界の貧困に関するデータ


     実は、2017年現在マラウイの人口のほぼ半分50.7 %もの人が国際貧困ライン以下、つまり一日1.90ドル以下で生活しているんです。


    マラウイ政府ではこの50.7%の人々を、さらにModerately Poor(貧困上位層)25.2%、Ultra Poor with Labour Capacity(貧困下位層だが働く能力のある人)15.5%、Ultra Poor&Incapacitated (貧困下位層で働く能力がない人)10%の3層に分けています。


    例えばModerately Poorの人々には、COMSIPと呼ばれるビジネス支援を行う一方で、

    UltraPoor &Incapacitatedの働けない人々には現金支給支援を行なったり。


    階層ごとに貧しさや働く能力の有無が違うので、階層に合わせた貧困削減対策を行おうとしています。



    12
    (参照:
    The Malawi Unified Beneficiary Registry Unified Beneficiary registryより)

     

    経済格差はほかの途上国と比べると比較的少ないマラウイですが、全体平均所得が低い分、国民の多くが貧しい生活をしています。

     

    最も援助を受けるべき人たちを、彼らの生活状態に合わせてどう援助するかが、どんなフィールドでも問題になってきます。

     

    援助でよくある問題は、援助金が正しい使われ方がされないこと。

    寄付金が一部の有力者に行ってしまったり、汚職として政府で不正に使われてしまったり。

     

    国際機関やNGOなどのドナーが出した金額は巨額だったのに、一番援助を必要としているはずの人に十分にいきわたらない。

    これは組織的・文化的な問題で、利権も絡んでいる複雑な問題。

     

    そんな問題を解決しようと、「UBRデータコレクションプロジェクト」をマラウイ全体で行っています。

     

    □国民半分の生活実態データベースを作る、UBRプロジェクトって?

     
    UBR データコレクションプロジェクト」(正式名称The Malawi Unified Beneficiary Registry -a Common Database for Social Support Programmes-

    国際貧困ライン以下で暮らす国民半分の生活実態を調査し、データベース化するプロジェクトです。

    -What is UBR?

    "A national platform used for entering, storing, accessing and sharing household data for the implementation of social support programmes in Malawi."(マラウイの社会援助プロジェクト実施のために、家計データを登録し、貯え、アクセスし、共有するための国家的なプラットフォーム)

    The UBR Data Collection Process  Unified Beneficiary registryより) 

    そもそもですが、マラウイには日本のような国勢調査やしっかりした戸籍登録はありません。

    日本のようにすべての国民が政府によって登録され、歳や住所が管理されていません。

     

    たとえばNGOの援助の成果で母子手帳のようなものはいきわたっていますが、それは病院が子供を管理するものではなく、予防接種や体重変化などを管理するための管理張。

    政府に生活保障受益者リストはありますが、それはただのリスト。

     

    つまり、国民全員に付与されるような国民番号と各福祉プログラムを紐づけるシステムがないんです。

     

    どの村にどれくらい貧しい人が何人いるか、把握するのがとても難しい。

    政府に信頼できるデータはあまりない。

     


    その結果、現在のマラウイでは貧困削減政策をするときに、NGOや政府機関は「だれに」「どんな政策を」行っていいか、判断がしづらくなっています・・

    現在NGOや政府機関が援助を行う時は、各村の村長に受益者選定を頼ることが多いです。
    例えば、村長に「村でビジネス支援を受けるべき人を紹介して!」とお願いしてビジネスグループを作ったりします。

     

    そして、収入や財産などの客観的データではなく、主観と人脈と運に基づいて受益者が選定されてしまう。

     



    ・・このシステムだと「本当に援助が必要な人」に援助を届けるって難しいですよね。

     

     

    上記背景から、客観的なデータに基づき、本当に必要な人に援助を届けるため、

    国民をデータベースに登録する「UBRデータコレクションプロジェクト」が始まりました。

     

    具体的な目的は以下5点を防ぐこと

      • 高い確率で包含・除外のエラーがある(High inclusion and exclusion errors
      • ポテンシャルのある受益者選定に高いコストがかかる(High cost associated with targeting of potential beneficiaries;
      • 同じ受益者に2重でプロジェクトを行って無駄を生み出す(Duplication of efforts and inefficiency (e.g. double-dipping, burden on district officials)
      • 援助を得た受益者のその後の足取りが追えない(Failure to track graduation of beneficiaries;
      • 社会保護プログラムのインパクトを計算できない(Failure to measure the impact of social protection programmes

        (参照:The Malawi Unified Beneficiary Registry Unified Beneficiary registryより)

     

    □タブレットを利用した新しい取り組み

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    この
    UBRで面白いのが、 ICTを利用した取り組みだということ。

     

    データを集める手段としてタブレットを利用し、集めたデータをネット経由で中央政府のデータベースに送ります。

     

    今まで政府でリストを作るときは、まず紙に記入し、それをExcelに入力し、定期的にファイルを中央政府に送るのが一般的でした。

     

    ただこの方法では、大切な情報が紛失したり、計算を間違えたりしてしまうことがしばしば起こります。(資料の管理は日本より雑。Excelを使いこなせる、計算能力が高いオフィサーが少ないなどの理由から)

    いつも整頓されていないオフィス
    IMG_3115

     

     

    一方で、タブレットで情報を入力することで、色々なメリットが考えられます。

        データ紛失の可能性が少ない

        計算間違い、未回答などのエラーを減らせる

        紙で記載するより短い時間で済む

        集めたデータから分析が行いやすい

     

     

    タブレットでの調査実施はいたってシンプル。


    まず各調査チームに一台専用のタブレットが支給されます。

    (念のため、同じ質問が載った紙の調査用紙も用意されます)


    専用タブレットを起動し、UBRプロジェクト用に作られたアプリケーションにアクセスします。

    7 - コピー

    インターネットの使える町の中心で、アンケート用紙をダウンロードします。

    8

    村に行ったらダウンロードした用紙を読み込み、アンケートを実施します

    9

    村での調査がすべて終了したら、インターネットが使える町に戻り、データを一括送信します


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    こんな方法で各家庭で調査が行われました。

    (マラウイの各町の中心には携帯電話会社のアンテナがあり、ほぼインターネットが使えます)

     

     

     

    「実際、タブレットでデータを集めるのは実際にどうなのか・・」と興味をいただいたので、

    UBRプロジェクトに参加しているオフィサー5人(男3人:女2人)にアンケートを取ってみました。

     

    トレーニングを受けるオフィサーの様子

    11

    アンケート実施(2017.4、コタコタ県で初のUBRプロジェクトワークショップにて)
     回答者:農村の農業普及員、学校の先生、コミュニティ開発事務所のスタッフなど計5名

    【アンケートの回答】

        タブレットを使うメリットは何だと思いますか?

    ・入力が早い:5人

    ・信頼できる:3人

    ・自動的に質問が選ばれるので、回答しやすい:2人

    ・かさばらない:1人

    ・回答忘れなどのエラーを防げる:1人

    ・新しい技術に触れることができモチベーションが上がる:1人

     

        タブレットを使うデメリットは何だと思いますか?

    ・充電が持つか心配:3人

    ・ネットワークが繋がるか心配:3人

    ・スマホ操作に慣れていない人には使いにくいかもしれない:2人

    ・雨などから守るためにバックを持ち歩かなければならない:2人

    ・システム的な問題が起こったときに対処できるか心配:2人

     

        タブレットを使うことに賛成ですか?反対ですか?

    賛成:5人

    反対:0人

    皆冷静にタブレットを使うメリット・デメリットを分析してくれました。

     

    タブレットを使うメリットと一番感じているのは「入力のスピードが速いこと」

     

    紙では一つ一つ記入しなければなりませんが、タブレットだと入力の必要がない箇所の質問は自動的に飛ばしてくれます。

    また一度記入した内容は自動的にでてくるので、再度すべて入力する必要はありません。

     

    実際これは正しく、村で実際にアンケート調査をタブレットで行った人は1軒あたり約10分で行ったのに対し、紙で行った人は約20分かかっていました。

     

    またオフィサーのほどんどは裕福層なので自分のタブレットを持っており、タブレット操作に慣れている人が多いです。

     

     

    一方でタブレットを使うデメリットと一番感じているのは、充電・ネットワーク関係。

    アンケートを行う村のほどんとは電気がなく、またネットワークがありません。

     

    充電の心配のために、ソーラー充電器がタブレット1台に対して配布されていたり。ネットワーク通信を村で必要としないシステムになっていたり。

    このデメリットのために、色々な対処方法がとられています。

     

    村をよく知り尽くしているオフィサーがこのデメリットをあげるのは納得です。

     

    ただメリット・デメリット両方をあげてもらいましたが、オフィサー5人全員がタブレットを使うことに賛成でした。

     

    皆新しい技術にはポジティブな姿勢のようです!

    よかったよかった!

     

     

    ―オフィサーや村人はタブレットを使いこなせたのか?

    ―マラウイの最貧困家庭の実態とは?

     

    家庭調査の様子は、次回の記事で。

    つづく



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