マズカバンジー!(マラウイの共通語チェワ語で"How are you?")


「コタコタ県の農民の収入向上」が私の協力隊での目標!

どうやったら収入が増えるのかコタコタに住みながら9か月の間、悩んできました。

 

貧困は様々な問題の諸悪・・

お金がないから、医療にアクセスできなかったり教育を受けられなかったり。

お金がすべてじゃないけど、お金があれば解決できる問題は多い。

 

そんなことはマラウイ人も援助者もみんな分かっているのに、なんで収入向上できないんだろう。


9か月マラウイで悩んだ結果を書いてみます。


途上国ビジネスに関心ある人は参考になるかも!

 

 


□そもそも何で貧しいのか

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そもそもマラウイの農民が貧しい原因の一つは、マラウイの国自体が貧しいことにあります。 

 

マラウイのGNIは250アメリカドル。(2014年,世銀)
ざっくり言うと、年間の平均所得が約26,053円。(2016.10.14時点)

 

国内にあるお金の流通量が少ない。外貨が稼げない。

結局はマラウイ国内で、少ないお金の奪い合いになっています。


 当たり前っちゃあたりまえ。

国全体が貧しいんだから、最下層にいる人たちはもっと貧しい。


国全体がなんで貧しいかは別記事に頼るとして。

今回はマラウイの地方にすむ農民たちに焦点を絞って、考えてみます!



□仕事自体が少ない

一般的にたくさんの収入を得るには、よい仕事に就くのが一番。

しかし、マラウイの国には産業が少なく、定期収入をもらえる仕事はあまりありません。

 

定期収入がもらえる仕事についている人は、恵まれた人。マラウイでは結構いい経済状態に位置する。

定期収入の職に就けなかった人は、どうにか自分で稼ぐしかありません。

 

以下、思いつく限り、私の任地コタコタ県にある仕事を書き出してみました。

(所得層は私のイメージで分けたのであしからず)

 

〔高所得層に位置する仕事:高給取りな仕事〕

・公務員(オフィサー、警察官、先生、病院のスタッフ、留置所のスタッフなど)

・企業で働く人(砂糖メーカーのスタッフ、銀行マンなど)

・家のオーナー

・NGOで働く人 ※公務員よりNGOの方が給与はいいと聞きます。

・車の専属ドライバー ※NGOや政府などに雇われています。

・レストラン、旅館、会社の経営者

 

〔中所得層に位置する仕事:定期収入がある仕事〕

・レストラン、旅館、会社で雇われて働く人

・家畜ビジネス(卵、鶏肉、ヤギ肉、牛など)※そもそも家畜に投資できる人はある程度貯えがある。

・個人経営のお店運営者(グロッサリー、携帯充電のお店など)※比較的低投資でスタート出来る

・警備員、ウオッチマン

・交通機関で働く人(ミニバスの運転手、船の運転手など)

 

〔低所得層:不定期収入仕事〕

・農業従事者(メイズ・米など主食系、野菜など販売作物系)

・漁業従事者 ※レイク沿い限定の仕事

・売り子(あげぱん、アイス、水、魚、服、靴など)

※自分で物を作って売るケース、他の人から物を買って売るケース

・チャリンコタクシーのドライバー

・レンガ造りビジネス

・洋服仕立て屋さん

 

じっくり考えるとまだ仕事はあるかもしれませんが、日本など先進国に比べると圧倒的に仕事の種類が少ない。

 

定期収入がある仕事につけている人は、そもそも中・高学校に通うことのできた恵まれた人。


教育を十分に受けられなかった人は、定期収入に着くのが難しい。

お金を稼ぎたいなら、結局は自分でビジネスするしかない。


しかし、ビジネスをスタートするにも大きな課題があります。

 

 

□マラウイ農民が自分でビジネスを始めるうえでの6つの課題


低所得者が収入向上するためには、自分でビジネスを始めるしかない。(レアケースを除いて)

 

じゃあ、マラウイの地方でビジネスを始めるには何が課題となっているのか。

日本とは異なる課題がいっぱいありました。

 

1)チャネルの少なさ(物流の悪さ)

マラウイに存在する問題で大きなものが物流の悪さ。

マラウイは幹線道路が主に2本しかなく、その幹線道路沿いに町が点在しています。

特にコタコタ県は一番の主要道路沿いにないので、他の町へのアクセスも悪い・・。

 

また、農民のほとんどが交通手段(車はもちろん、自転車ですら)を持っていません。

近くの町に移動するため、公共交通手段のミニバスのお金も高くて払えないこともしばしば。

※例えば、ミニバスの料金約4、50kmまでで500KM(約71円)も払えない

 

そんな彼らにとって、ビジネスのために移動したり、ものを運んだりするというのは、大きな壁。

物流にアクセスできないがゆえに、農民は不利な立場に立たされています。

 

例えば、コタコタ県では以下のようなことが起きています。

 

例1:マンゴーのたたき売り

 
 
暑い地域でしか取れないマンゴー。

コタコタ県では腐るくらいありますが、他地域に持っていけば売り物になります。

ただ農民たちは交通手段がないので自分で売りに行くことができません。

 

そこで、仲介者がコタコタ県から都市にマンゴーを運んでがっぽり設ける仕組みになっています。

仲介者はマンゴーの木1本につき3370MKで買う。

 1本の木にマンゴーが300 個なるとしたら、300個×100MK=30000MKで売れる。


    つまり、農民は木1本につき3370MKしか稼げないのに、

     仲介者は、 30000MK-3370MK=26630MK稼げるという仕組み。


 交通費を考慮しても、仲介者ががっつり設けています。

    農民たちはその事実に嘆いていますが、交通費が高すぎるのでどうすることもできません。


 

2: 貴重な魚の叩き売り

 マラウイ湖沿いでは新鮮な魚が手に入りますが、少し湖から離れると新鮮な魚はあまり売っていません。

 この地理条件を活かして魚を他地域に売れれば、きっとコタコタ県の収入は増えますが、物流の問題があり、やる人はいません。

 

ミニバスの乗客に魚を格安で売りに行く子供たち

 

 物流が整備されていれば、コタコタ県の漁業関係者は収入がアップするのに。

 

物流網の脆弱性はマラウイのビジネスで無視できない問題です。

 

 

2) 選べない顧客セグメント(高所得層にアクセスできない)

コタコタは大都市から離れているので、大都市に住む高所得層をターゲットにできません。

 

途上国マラウイでの高所得層の多くは、都市部に住んでいます。

また、お金を持っている外国人も、多くは都市部か観光地にいます。

 

1)で述べたように、多くの農民は移動にお金を使うことができないため、都市に住むお金もちのマラウイ人や外国人市場にアクセスするのが難しい。


ビジネスでは基本お金を持った層を顧客ターゲットにするのが普通だと思います。

その分で、コタコタ県という地方は、ビジネス上不利な場所。

 


結局顧客にできるのは、同じ地域に住んでいる同じ所得の人。

外からお金が来ることもなく、貧しい地域内でお金をぐるぐる回している状態。

 

コタコタ県のお金の流通量が少なく、収入増加の壁になっています。

 

 

3) 限られたリソース(投資ができない)

その日暮らしをしている低所得者。

数か月・数年先を見越して、投資できるような経済的余裕がある人はあまりいません。

 

そんな状況を改善するため、ビジネス組合を作り、少しずつお金を持ち寄ってビジネスを行ったりしています。(ビジネスグループCOMSIPや、貯蓄グループVSLAsがこれに当たる)

 

先進国と違って、銀行利用には大きな障害と多額の利子がかかるので、

銀行以外のお金を融資してくれる先を探すのが重要となってきます。

 

 

4) 識字・計算能力の低さ(コスト管理ができない)

低所得者層の多くは十分な教育を受けられないまま大人になることが多いです。

ビジネスをするうえで、識字や計算ができないのは致命的。

 

簿記を付けられないので、コスト管理ができず赤字になってしまったり。

文字が読めないので、新しい情報を取り入れられなかったり。

 

知識を補うために、NGOが様々な講義を開いています。

勉強しなおすには相当な時間がかかりますが、お金は今稼がなきゃならなりません。

 

 

5) 情報アクセスの不利さ(イノベーションが起きにくい)

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低所得者のほとんどはテレビや新聞などにアクセスすることができません。持っていてもラジオ。

携帯電話も持っていない人が多いです。

 

そうなると情報を得る手段は、知り合いの人に聞くのみ。

結局、同じ地域にいる人から情報をもらうので、みんなが同じビジネスをします。

 

新しいことに挑戦しようという、イノベーションが生まれにくいです。

 

 

6) 争わない慣習(競争意識がない)

マラウイは「Heart of Malawi」で助け合いの文化。

住むにはとても良い環境ですが、ビジネスでは時にマイナスに働きます。

 

例えば、マラウイの市場では、ほとんどの物が同じ値段で、同じ場所で売っています。

 

商品を差別化したり、他と競ったりする習慣があまりありません。

 

同じピーナッツを同じ値段で同じ場所で売る

 

聞いたところによると、「同じ場所で、同じ値段で売るのがあたりまえ」らしいです。

「お客さんがほかのお店のトマトを選んだら、それはしょうがない」とのこと。

 

これでは、ほかの店より良い商品を作ろうというモチベーションがわきません。

これは、マラウイの文化に関わることなので、変えていくのは本当に難しいと思います。

 

 

□今後チャレンジするビジネス4選

課題に対して、ウダウダ言っててもしょうがない。

いろいろ厳しいですが、今後4つのビジネスにチャレンジしていくことにしました!


9か月考えて分かったのは、結局実際にやってみないと成功するか分からないということ。

いろいろトライし&エラーを繰り返してみたいと思います!

 

    炭(ブリケット)ビジネス

ターゲット顧客:現地のマラウイ人と設定して、彼らが日常に使う炭を売るビジネスを展開します。

このビジネス、ブリケットはゴミから作るので、コストが全くかからない。初期投資はドラム缶のみ。低所得者にも始めやすいビジネスです。

 

あとは、炭が現地で売れるか否かですね・・。

 

    スコーンビジネス

ターゲット顧客:現地のマラウイ人
マラウイ人が日常に食べているスコーンを売るビジネスを展開します。

マラウイ人にもスコーンは人気。

すでに市場はあるので、可能性は大きいかなと思っています。

 

    換金作物(野菜)のマーケティング支援

ターゲット顧客:現地のマラウイ人
マラウイ人が日常で使う野菜をもっと効率的に売る支援をします。

マラウイでは良く野菜が同じ値段で、同じ場所で売られています。マーケティングを考慮して売っている人はいません。

彼らにマーケティングを意識してもらうことで、収入向上ができないかというプロジェクト。

 

    ドライフルーツビジネス

ターゲット顧客:都会に住むマラウイ人の高所得層・外国人
高所得者が好むドライフルーツを売ります。

都会に住む高所得者にアクセスするのは大変ですが、ドライフルーツはとても可能性がありそうなので、ぜひやってみたい。

コタコタではバナナやマンゴーが大量にとれる故、いつも叩き売られています。

それを加工することで、都会では数十倍以上の値段で売れるんです。

 

マンゴーは道でいっぱい落ちているくらいあり、ほぼタダ。

加工は強いアフリカの日光の下に数時間置くだけ。

 

物流の問題がありますが、きっとポテンシャルがあると思います。

 

 

 

各プロジェクトの詳細はまた今度!

 


色々とプロジェクトを行いますが、
農村にすむ低所得者の収入を向上させるには、政府レベルでの対策が必要だと思います・・。

 

外貨の獲得、インフラの整備、教育レベルの向上。

マラウイを豊かな国にするには、大規模な政治的変革が必要です。




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