マズカバンジー!(マラウイの共通語チェワ語で"How are you?")


先日、首都のJICA事務所で中間発表会がありました!

中間発表会は、マラウイに来てから1年間、どんな活動をしてきたのかを全員が発表する機会。
(国によってはないところもあるらしい)



協力隊1年目は山あり谷あり。いろいろな苦労話がありました。

せっかくなので発表で使った資料をつかって、

私がこの1年間何をしてきたか、ざっくり話したいと思います!
(ざーっくりですが)


中間発表で使った資料はこちら



□協力隊1年目 何してたの? 

マラウイに住んで1年。
正直、最初はホームシックとかでもやもやしましたが、
振り返ってみるとあっという間でした。

1年って正直短いですね。



1年間を改めて振り返ってみて、ざっくり2つのことをしてきました。

それが、「ビジネス支援(技術支援)」と「文化交流」

協力隊の目的って一般的に3つあるんですね


その3つを、ざーっくり言うとこんな感じ


その中の、「ビジネス支援(技術支援)」と「文化交流」に力を入れてきました!


現在行っているプロジェクトは、小さいのも含めて7つ
多いかな、絞っていこうかな、と悩んでいる日々です。


今回、総集編その1では、「ビジネス支援(技術支援)」についてご紹介していきます!


□ビジネス支援って?
       
ビジネス支援って何よ?



・・・と紹介する前に、そもそも私の職場を振り返ってみたいと思います!


配属先:コタコタ県コミュニティ開発事務所       

ざーっくりいうと、
 ・コタコタ県庁にあたる政府機関
 ・村人の生活向上に関わることすべてを担当する       




要は、村人が関わる幅広い分野で活動する部署。この組織のミッションが7つあります。  

3
       
その中でも「1.貧困層の収入向上」に力を入れてきました。        
もともと収入向上がやりたくて協力隊になったというバックグラウンドがあるんです。


 ※仕事について詳しく知りたい方はこちら!(途上国で働くってどんな感じ?-協力隊の職場を紹介します!-)


「ビジネス支援をしよう!」と決めて、2016年3月活動を開始!
さっそく支援をするにあたって、コタコタの経済状況を調べてみました・・


ンパマンタ村32人の村人聞いた結果、

 ・携帯/ラジオすら持っていない村人が5分の1
 ・家畜なしの村人が3分の1
 ・農業のみ(スモールビジネスもしていない)村人が3分の2

携帯/ラジオすらないってどうやって情報を得ているんだろう?!
農業のみって収穫がない期間はお金なしでどうやってるのか?!


・・・村の収入のなさを痛感しました。


□マラウイの地方都市で村人がビジネスをする難しさ

そんな中、半年マラウイで住ながらビジネス支援について考えた結果、
コタコタ県の村人がスモールビジネスをする上で問題点が見えてきたんですね・・

いくつかあるんですが、代表的なものでいうと3つ。


①チャネル(物流手段)が限られていること
 
首都リロングウェまで公共交通機関で5時間かかる上に、村人は交通費を払えない。

 近くの村にいく交通費500MK(70円)すら簡単に払えないのに、
 首都まで行く交通費3000MK(約430円)を定期的に払えるわけありません・・

②お金をもっている層(外国人・裕福マラウイ人)をターゲットに販売できないこと
 物が運べないので、遠くの大都市に住む外国人や高所得者層にアクセスできない。

 つまりは、コタコタ県内で中所得・低所得層のマラウイ人に売れる商品を考えなきゃいけません。

③投資があまりできないこと

 ご存知の通り、村人のほとんどはその日暮らし。
 なので、長期的にみて利益がでるような大規模投資ができない。

 小さな投資で始められるビジネスを選ぶ必要があります。


 より詳しくまとめた記事はこちら!(「アフリカ・マラウイの貧困層の収入を向上させよ!」「・・どうやって?」-9か月悩んだ結果をまとめてみた-)



その結果、コタコタ県で農民のビジネス支援をする上で、以下3つの条件を想定しました。


       
①コタコタ県内の村人にも需要があるもの    
  都市にモノを運ぶお金がないので、コタコタ県内で売れるものを探す必要があります。
  例えば外国人用のお土産やマラウイ人が普段食べないドライフルーツは、
  首都に運べないので見込みがないなという結論になりました。
  

②初期投資・維持にかかる費用含めて、小規模で済むもの

  お金がない農民が持続的に行うためには、あまりコストがかからないビジネスである必要があります。
  例えば、美味しいキャロットケーキを売るという案は、農民に教えたら喜んで作ってくれるかもしれませんが、
  砂糖や卵、ニンジン、小麦粉などの材料を買うお金が農民にないので、
  ビジネスとしてはあまり続かないかもしれません。

  (しかも簿記を付けられず、コスト管理できない農民が多いので、もしかしたら赤字になるかもしれません)
       

③農民にも親しみがあるビジネスで、協力隊が帰ったあとも持続的続くもの      
  私がマラウイにいられるのはたった2年なので、
  帰った後も村人がちゃんと続けたいと思ってくれるビジネスじゃないといけません。

  いわば、すでに彼らの文化に染みついているものが現実的、ということ。

  私が帰った後に「何も残りませんでした!」じゃ、寂しいですもんね・・(ありえそうですが泣)






その条件から考えていった結果、始めることになったビジネス支援がこちら。
①ブリケット(炭)
有機物ゴミからブリケット(炭)を作って、売る支援

②ネリカ米
アフリカとアジアのハイブリット米、ネリカ米を広める支援

③SHEP
農民にマーケティング支援の視点で野菜を育ててもらう(SHEP)支援        

④OVOP
地域の特産物を売る一村一品(OVOP)支援         


 

なんだそりゃ?! って思うものもあるでしょう・・

そりゃそのはず。
日本とマラウイの市場はかけ離れすぎてるので、日本にないことばかりやってるからです。


次の章で順番にざっくーり説明しますね!


□コタコタ県で行っているビジネス支援

①ブリケット(炭)支援


枯れ葉やトウモロコシの葉など有機物をドラム缶で燃やして、ブリケットを作るビジネス。


マラウイでは料理に下の写真のような囲炉裏(バウラーと呼ばれる)を使うのが一般的ですが、
その際に違法伐採した炭や薪を使う人が多く、それが森林伐採に繋がっています。
一般的に料理に使われている囲炉裏(バウラー)


そんな炭や薪の代わりにブリケットを使うと、環境保護に繋がるんですね!

つまりビジネスが広がれば広がるほど、
マラウイの環境を守れるというお墨付きのもの!
           

ブリケットはどうやってつくるのか、以下ビデオでちょっとご紹介します!

まずはドラム缶にトウモロコシの茎など有機物をいれて、
ドラム缶を燃やして炭化して、
炭化したものとバインダーを混ぜておにぎりのように固め、
数日、アフリカの強い陽の下におくと完成。

とりあえず、ビデオみてみてください!笑


      

なぜブリケットビジネスをスタートしたのか。
以下3つのメリットがありました。

①ブリケットは村人が日々使う消耗品なので、コタコタ県内に需要がある
(コタコタ県内でうれるという条件クリア)

②かかる費用はドラム缶のみ。材料はゴミなのでタダ!
(投資が少ないという条件クリア)

③すでに同類のビジネスがあって、村人に親しみやすい
(私ボランティアが帰った後も、きっと活動を続けられる条件クリア)


コタコタ県で村人が始められそうなビジネスだったので、スタートしました。

これが今の私のメインプロジェクト。

生産体制はできたので、次は ブリケットを売る段階。
色々悩みながら色々なことをしています…

ブリケットビジネスについては、色々あるので次回記事で詳しく書きますね!


②ネリカ米

2番目のプロジェクトはネリカ米。

ネリカ米とは、厳しいアフリカの大地に合うように、アジアとアフリカの米をハイブリットしたお米。

ネリカ米とは、病気・乾燥に強いアフリカ稲と高収量のアジア稲を交雑したアフリカ陸 稲の「新しい有望品種」。日本・UNDP等の支援の下、西アフリカ稲開発 協会(West Africa Rice Development Association:WARDA、加盟17カ 国、本部コートジボアール)により開発されたネリカ米(New Rice for Africa:NERICA)が、西アフリカで注目を浴びている。

アフリカの飢餓を救うネリカ米 国連開発計画UNDPより

詳しくは、こちら!(食料の問題(後編) | 池上彰と考える!JICA ホームページ)
これも参考になるかも。アフリカの飢餓を救うネリカ米 国連開発計画UNDP


ネリカ米を始めた最大の理由は、私の任地が米どころで、米農家が多かったから。
マラウイでは、米はあまり育てている人がいないので、高級品で販売作物なんです。

ビジネスの条件に当てはめてみると、ネリカ米も期待できると分かりました・・


①精米所・米マーケットがある
コタコタは既にコメ市場があるので、精米も簡単にできる!マーケットもある!
(他のマラウイの地域では米を育てていないところもあるので、精米所がなかったり育て方を知らなかったりすることもある)

②キロンベロ米とコストはほぼ同じ

投資の面でいうと、既に育てられているキロンベロ米とかかるコストはほぼ同じなので、さらなる投資は農家さんにとって必要なし

③すでに農家は米のプロ!
農家さんはすでに米に親しみをもっているので、ネリカ米が一度広まったら、
私(協力隊員)が帰った後もネリカ米栽培を続けてくれる可能性が高い



そして、なによりも農家の人が、現在育てているキロンベロ米に代わる米を探していました。

ということで、ネリカ米支援を始めることになり、現在3か所(約25人)の農家さんに育ててもらっています。
2ヶ月前に植えたネリカ米がだいぶ育ってきた


ネリカ米はマラウイで一番人気のキロンベロ米に比べて、

・いっぱい収穫できる
・短期間で収穫できる(ネリカ米:収穫まで3か月半、キロンベロ米収穫まで6か月)
・乾季に強い

という点で優位性があります。


うまくいけば、キロンベロ米よりたくさん収穫でき、その分沢山売ることができるのです。



・・うまくいけばいいな!
(詳細は別記事に書きますね)



③SHEP

SHEPは、大雑把に言うと、
「農民にマーケティング支援の視点で野菜を育ててもらうように支援すること」


マラウイをはじめ多くの国では、まだまだビジネスの視点をもって農業をする人は少ないです。

例えば、市場を調査すれば明らかにトマトが一番利益率が高いのに、
いままで育てていて親しみがあるからという理由で、利益率の低いじゃがいもを育ててしまったり。

トマトをあと3か月遅く育てたら高く売れるのに、
他の農家も育てている供給が有り余る時期に一緒に育てて、
結局安く買いたたかれたり。

売るために育てる(Grow to Sell)ではなく、育ててから売る(Grow and Sell)の人が大半。


これを何とかしようと立ち上がったのが、SHEP(Smallholder Horticulture Empowerment Project)です。

2006年ケニアでスタートし成果を上げ、現在アフリカ地域10か国以上で展開しようとしています。




例えば、農民自身がマーケットに行って小売者から、野菜の値段や需要のある時期をヒアリングしたり。

その結果をもとに、農作物をみんなで選んだり。

IMG_2964
農民グループ(左)がトマトなどを売っている小売者(右)にインタビューしている


マーケティングの視点を農民に持ってもらうような仕組みがあります!


詳しくは、技術協力】ケニア・小規模園芸農民組織強化計画プロジェクト(SHEP)、小規模園芸農民組織強化・振興ユニットプロジェクト(SHEP UP)       



そんなプロジェクトが、現在コタコタ県でもスタートしようとしているところ。


SHEPがコタコタで広まれば、コタコタの農民の収入向上に繋がるはず。
しっかりSHEPが進んでいくよう、オフィサーにどんどんアクセスしていきたい!


④OVOP


OVOP(One Village One Product)とは一村一品運動のこと。

日本の大分県で成功した一村一品のアイディアを途上国に輸出し、
人材を育てるという観点の元、世界中でビジネス支援が行われています。


マラウイでは、2003年に政府内に一村一品事務所が設立され、
その後、マラウイ版「一村一品運動」を小規模農民グループを対象に行っています。

詳しくは、ODA見える化サイト 一村一品グループ支援に向けた一村一品運動実施能力強化プロジェクト       




そんなOVOP事務所に登録された商品を宣伝したり、
IMG_3013
他の隊員が作ったリーフレットをホテルに置かせてもらう

またOVOP登録している会社に簿記や経営分析のワークショップをしたり、そんな活動をしています。
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ワークショップを行った会社の社長



コタコタ県でOVOP登録されているのは、米の精米会社とモリンガパウダー会社。
彼らの売上が上がるように、支援していきます!
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OVOP登録されているコタコタ産のお米







以上、ビジネス支援4つを今まで&これからしていく予定。


"収入向上"は、一筋縄ではいかないことをこの1年で痛感しました・・・

売れそうなケーキの作り方をただ教えるだけじゃだめ。
村人はビジネスを始めないし、ケーキは売れないんです。

マラウイにはマラウイに合ったやり方がある。
じゃあ、どうすればいいのか。

残り1年、"収入向上"の問題について、正面から向き合っていきたいです!





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