マズカバンジ―!(マラウイの共通語チェワ語で"How are you?")
アフリカ・マラウイの農村はどんな様子なのか?
どんな家で生活しているのか?
今日は「マラウイの農村」というテーマで、
トイレのモニタリング調査に行った話を書きたいと思います。
テレビでも映されていない世界が、そこにはある!
[目次]
□トイレモニタリングって?□トイレ調査実施。農村ってこんな世界!
□農村の家はこうなっている!
□トイレモニタリングって?
トイレモニタリングとは、衛生の観点からトイレがちゃんと正常に使われているか、
農村の家を一軒一軒回って、確認・アドバイスを行う仕事のこと。
下痢やコレラなどが萬栄するマラウイでは、汚物の管理が重要な課題。
ですが、文化的・経済的な理由からトイレがなかったり、
正しく使っていなかったりする家があります。
そんな家を減らし、すべての国民がトイレを正しく使うことで、
公衆衛生を改善し、病気を減らしていこうというのがこのプロジェクト!
1か月に一回、定期的に農村を選んで、各家のトイレ調査を行います。
トイレがない世界って日本じゃあまり想像できないですが、
自然豊かなマラウイでは、「トイレがなくても生活できる」環境があります。
人口が少なく、下水施設が完備てきていないマラウイでは、
自然の力で汚物を処理するのが今まで一般的でした。
でもそのままじゃ幼児の死亡率を引き上げている下痢や、
今年も流行したコレラのような病気を減らすことができません。
また現在人口が急激に増加中のマラウイでは、
このままじゃ自然の摂理も追いつかなくなってくる時代が来ます。
病気の萬栄を食い止めるためには、地道な生活改善が大切です。
□トイレ調査実施。農村ってこんな世界!
今回3日間をかけて、私が赴任するコタコタ県にあるマレンガチャンジ、ンポンデ、ンツンブラいう3つの村に訪問しました。
Google Mapで示すと、このあたり。
コタコタ県は、世界遺産の湖に面したプチ観光地です。
マラウイのトイレは、コンポスト式トイレ(いわゆるボットントイレ)が一般的。
穴を掘って、そこに汚物を落とし、しばらく放置することでたい肥にして使います。
(下水道が整備されていない、電気も水も十分にないので)

マラウイのボットントイレ
そんな背景がありますが、以下全てが当てはまっているのが理想のトイレ!
(日本じゃすべて当たり前のことですよね。)
今回、トイレ調査ではこの5項目を確認。
[よいトイレ5か条]
①トイレの蓋がある(たい肥にするためには、蓋をする必要がある)
②屋根がある
③手洗い場がある(石鹸付が理想)
④入口にドアかのれんがあり、プライバシーが保たれる
⑤清潔に保たれている
①トイレの蓋がある(たい肥にするためには、蓋をする必要がある)
②屋根がある
③手洗い場がある(石鹸付が理想)
④入口にドアかのれんがあり、プライバシーが保たれる
⑤清潔に保たれている
理想のトイレはこんな感じ。
まずは村の村長さんに挨拶をして、一緒に各家を回ります。
ここのトイレはどうかな・・・。一軒一軒確認。
もしトイレが不適切に使われていたら、指導をして改善してもらうように頼みます。
ある家を訪問したとき、トイレの蓋が小さすぎるということがありました。
上司がバケツの蓋を持ってきて、具体的に改善例を示して「こういうのを使ってね」とアドバイス。
その時の様子をムービーに収めた様子がこちら!
写真で見るよりも、リアルに農村の様子が分かると思います!
(私の奇声が入っているのはご愛敬)
・・結果、3日間で3村落、約300軒を回りました!
2つの村落のトイレモニタリングの結果がこちら!(1村落はデータが集められませんでした)
トイレがない家が12%もありました。
トイレを作るというのは経済的に負担がかかるもの。
「今までトイレなしで過ごしていたんだから、別に要らないじゃん。」と不満を漏らす農民の方もいて、
文化や慣習を変えてトイレを作ってもらうのは、一苦労だと実感しました。
また、手洗い場がない家が多数でした。
(手洗い場がないと答えたのは5%となっていますが、当日に改善するといった住民はOKになっているので、実際はもっとたくさんいます。)
シマを手で食べる文化のマラウイなのに、トイレで手を洗わないのは衛生的にかなり悪いです。
石鹸が置いてある家はたったの5軒(210軒中)でした。お金がなくて買えないみたい。
(詳細情報はこちら)
□農村の家はこうなっている!
ムービーの中にも出てきましたが、マラウイの農村ではわらと煉瓦で出来た家が一般的。
実際にはどんな作りになっているんでしょうか?
一般的な家を絵に描いてみました。
上記の家の見取り図がこちら。
寝室以外の機能が、ほとんど屋外にあるのが特徴的。
①トイレ
綺麗なトイレから、
屋根がないトイレまでさまざまです。
②シャワー
シャワーと書きましたが、シャワーなどはなく水浴びするのが一般的。
③キッチン
3つ板を使用した、簡易コンロを使っている家がほとんど。
④鶏小屋
鶏を飼っている家がほとんど。高床式の鳥小屋がありました。
高床式だから、ふんが落ちてたい肥として回収しやすい仕組みになってます。
⑤皿干し代
とても便利だと思ったのが、この高床式皿干し代。
日差しが強いマラウイでは、あっというまにお皿が乾きそうです。
⑥洗濯場
農村は電気が一般的に普及していないので、もちろん洗濯機はありません。
外で手で洗うのが通常。
⑦花壇
見た目は簡素かもしれませんが、オシャレにも抜かりありません。
花壇をつくったり、花を植えたり、家をアレンジしたい気持ちはどの国でも一緒です。
家の様子、いかがでしたか?
レンガ&わらで出来ていますが、作りはとても考えられていて機能的ですよね!
その国・環境にあった、家の文化があるのだなあと思いました。
以上が、アフリカ・マラウイの農村でした!
「こんな世界があるんだ!」「行ってみたい!」と思ってもらえたら嬉しい限りですw
(マラウイに来ていただけたら、観光案内しますよ~)
トイレ問題については話題が盛り沢山なので、後々別記事にまとめます~。
最後は、トイレ調査でお世話になった笑顔が素敵なお母さんの写真!
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